VS フタナリジゴク 【0】 あなたの名前は、新名ゆあ。 あなたは元気で優しいけれど、学校で禁止されているアルバイトをしたり、クラスメートより小さな胸を気にしたりする、そんな普通の少女。 何の変哲もない毎日を送っていたあなたですが、ある時、気持ちの悪いモンスターに食べられそうになっている妖精の女の子と出会います。 妖精は言いました。私の姿が見えるなら、この魔法のステッキで変身して助けて! あなたは戸惑いましたが、怖いという気持ちよりも目の前の妖精を助けたいと思う心が勝ちました。 そうして、魔法少女ニーナが生まれたのです。 あなたは魔法少女ニーナとして妖精のチェリーと一緒に、妖精の世界を助ける旅に出ることになりました。 魔法少女に変身すると、あなたは女の子とは思えないほど強くなり、今まで悩んでいた胸だって少しだけ大きくなります。 大きな宝石のついたピンクのドレスに、パニエのついたスカートや、腰につけた大きなリボン。 コスチュームだって最初はちょっと子供っぽいと思いましたが、今ではまんざらでもありません。 妖精の世界にはたくさんの山や森、湖があります。どれを見ても幻想的できれいな自然です。 妖精たちはおおらかで、のんびりと暮らしてきました。 そんなある時、悪い魔女が現れたのです。今までたくさんの世界を壊してきた魔女と戦うには、妖精達は弱過ぎました。 妖精達は考え、閃きました。人間の女の子に自分たちの力を分け与えて、一緒に戦ってもらおう。 人間の女の子は、使い方を知らないだけで、生まれながらにして大きな魔法の力があります。 そうして、あなたはこれまで妖精の世界「妖精界」を巡り、戦って来ました。何度も痛い目に遭いましたが、正義感の強いあなたは負けずに立ち上がりました。 しかし、困ったことが三つもあるのです。 一つ目は、むりやり魔法少女になったせいで、変身中は男の子のようなおちんちんが生えてしまう事。 二つ目は、そのおちんちんや、大きくなった胸からは、体の中の魔力がミルクのように出てしまう事。 そして三つ目は……妖精界にやってきたモンスターたちは、そんな魔力が溶け込んだミルクが大好物だということです……。 【1】 人間界と妖精界の間に出来てしまった「次元の穴」と呼ばれるゲートを閉じなければ、いずれまた人間界にモンスターが入り込んでしまいます。 そのためには、魔法少女であるあなたが魔法の力を身に着け、精霊たちの力を借りなければなりません。 火の精霊フレイアと契約し、勢いに乗ったあなた。火の魔法には強力な攻撃魔法が多く、襲い来るモンスターを次々と薙ぎ払っていきます。 次は土の精霊であるダイアナとの契約を目指します。 物知り妖精プラムさんの話では、ダイアナはグルドパール砂漠という広い砂漠の中央にある古い神殿に住んでいるそうです。 意気揚々とやってきたあなたでしたが……砂漠に近づくにつれ木や草は少なくなり、太陽の光が強く感じられるようになりました。 実は以前にもこの砂漠を訪れたことがあります。あまりの暑さに探索を断念してしまいましたが、火の精霊の加護を得たことで多少の温度変化を耐えられるようになりました。 ところが、相棒のチェリーにはそんな便利機能は備わっていません。見ているこっちが汗をかきそうです。 「脱ぐ!もう脱ぐ!」 いきなり全裸になろうとするチェリーを何とかなだめます。気を取り直して歩くと、あなたはスカートに違和感を感じました。 「ニーナ、日陰貸して……」 チェリーがスカートの中に潜り込んでいました。もぞもぞ動かれると気持ち悪いですか、断り切れませんでした。 しばらく歩いているとショーツの中に何かが入ってきて、思わず悲鳴を上げてしまいました。 「ウヘヘ……ここか?ここがええのんか?」 チェリーがあなたのお尻をさわさわと撫でていました。油断も隙もありません。 目にもとまらぬ速さでスカートの中からチェリーを引きずり出し、砂の地面に投げ飛ばして、びたーん!と叩きつけました。チェリーのセクハラもいつものことですが、今日は殴ってないだけまだ優しい方です。 「何すんだー!妖精虐待反た……」 言いかけるチェリーを踏みつけて、あなたは黙って歩いて行きました。放っておいても付いてくるので心配はいりません。 砂漠に入って数時間。サクサクと乾いた足音もそろそろ聞き飽きてきたという頃です。いくら身体が熱に強くなったと言っても、見渡す限り砂とサボテンばかりの殺風景な冒険は次第に元気を奪っていきます。 砂の地面も日光を眩しく照り返します。このままでは人間界で夏休みが終わる頃には真っ黒に日焼けしてしまうかも。 ふと見ると、たっぷり持ってきたはずの飲み水があと半分しかありません。それなのにやけに水筒が重いと思ったら、顔をまるごとボトルの中に突っ込んで、そのまま抜けなくなった間抜けな妖精がしきりに何かを訴えています。 両足を掴んでむりやり引っこ抜くと、コルク栓が抜けたようなスポン!といい音がしました。 チェリーは首に手をやりながら大きなため息を漏らします。 同じような景色ばかり見てきたせいで、何処へ行けば神殿に辿り着けるのか見当がつかなくなってきました。 「あぢー……なんかもーしゃべりたくねー」 それなのに肝心のガイドが目を回している有様です。 チェリーは意味の分からないジェスチャーで何かを伝えてきます。どう見てもその方が体力を消耗するのですが、もうツッコミを入れるのはやめにしました。 何を言わんとしているのか、どうにか解読できないかと、あなたは目を凝らします。 右回りで、くるくる巻き毛で、耳かきで、アンダースローで…そこまで解読してバカバカしくなりました。 「なるほど」 いつの間にかあなたの身体から外に出ていた火の精霊フレイアが腕組みをしたまま頷きます。たぶん、バカ同士でしか伝わらない暗号だったのでしょう。 「“流砂があるから気を付けて進め。あと、この先に昔の神殿があるぞ”って言ってるな」 あのMPを奪い取りそうな不思議な踊りをどう見たらそう読み取れたのか、もうワケが分かりません。本当に大丈夫なのでしょうか。 【2】 この砂漠ではモンスターはそれほど見かけません。やはりこの暑さの中で活動できるものはそう多くないようです。 蛇型モンスターの「スペクルドバンド」が忘れた頃に砂の中から這い出るようにやってきました。 このモンスターに出会うのはこの砂漠が初めてではありません。 あの蛇の目は退化しているので、あなたの姿を見ることは出来ませんが、極めて鋭敏な嗅覚を持っている油断の出来ない相手です。あなたの女の子の香り、そしてあなた自身でも気付かないほど微小な精液の匂いを嗅ぎつけたのです。 鋭い嗅覚以上に、あのモンスターの口にはより注意が必要です。エイリアンのように三又に裂ける口には柔らかい無数の舌が生え、波打っています。 威嚇するように口を広げた時は飛びかかってくる合図。あの口におちんちんを咥えられて、長いしっぽで胴体に巻き付かれると、今度は毒の牙を刺し込んできます。強烈な媚薬毒を流し込まれてぱんぱんに膨れ上がったおちんちんは、触っただけで電撃のような快楽が体中が迸り、射精しても射精しても止まらない惨めなミルクタンクになってしまいます。……そう、いまだに忘れられない、あの時のように。 森の中で出会ったスペクルドバンドに飛び付かれ、噛みつかれ、気が付けば媚薬毒を流し込まれていました。一撫でしただけでも電撃がほとばしるほど敏感になったペニスを呑み込まれ、無数の舌イボがもたらすおぞましいフェラチオで声も出なくなる程イかされた苦い記憶がいちいち頭をよぎります。 両腕ごとおなかに巻き付かれて自由を奪われ、スペクルドバンドが満腹になるまで、休むことも許されず何度も何度も精液を搾り出され、それをゴクゴクと喉を鳴らしながら飲み干されました。がぶ飲み、と形容する方が似合っていたでしょう。それほど大量の射精をさせられる快楽地獄でした。 モンスターがいかに貪欲で、その責めがいかに激しく危険なものか。それを嫌というほど身体で教え込まれたのです。 あのモンスターが大きな口を開けるのはきっと威嚇というよりは、この口でしゃぶられたらどうなるか想像してみろ、お前は泣き叫びながら精液を吐き出すぞ…という脅しのようにも思えるのです。 目の前にいるのは当然森の中で出会った個体とは違うでしょうが、ふっと沸いた怒りと恨みの前ではそんなことはどうでも良かったのです。 渾身の一撃で叩きつけるようにステッキを振り下ろしますが、ふと気が付けばそれは砂を殴っていました。 スペクルドバンドは砂漠での戦い方を心得ていました。あっという間に砂の中に逃げ込んだのです。けれど相手は戦意を失ったわけではありません。必ずどこからか現れます。あなたが周囲を警戒していると、真後ろから砂が巻き上がりました。 スペクルドバンドのしっぽの先には仰々しい鍵爪が付いています。大昔は戦争で使う武器にもされたというほど、十分な鋭さを持っている爪です。 横なぎに振るってきたそのしっぽが、あっという間にあなたのスカートをズタズタに引き裂きました。コスチュームが完全に敗れ去るほどではありませんが、危険な状態です。 あなたがハッと驚くのも束の間、すぐにまた砂の中に潜っていきます。卑怯な戦い方に段々イライラが募っていきます。 次にスペクルドバンドが現れる瞬間を目で捕らえました。呼吸はぴったり合っています。十分引き絞った腕をスペクルドバンドめがけて振り下ろし、脳天に強烈な一撃を見舞いました。 他のモンスター同様、スペクルドバンドも絶命と同時に消滅しました。その代わりに地面に転がったコインを拾って、あなたは安堵のため息をつきます。 更にしばらく歩くと、遠くの方に陽炎のようにゆらめく神殿が見えてきました。あれが蜃気楼でなければいいけど……と、あなたはその方角を目指して進みます。 ふと、足元の感触が変わったことに気が付きました。 気になって地面を確かめます。砂であることには変わりないのですが、今までとは粒の大きさが異なります。 それまではザクザクとした粗い砂だったのですが、きめ細かく、柔らかな砂になっていました。スニーカーが少し砂に埋もれています。触ってみると心地いい感触です。 チェリーもそんなあなたが気になったのか覗き込んできました。いつも飛んでいて地に足を付けていないチェリーなら驚くでしょう。見せびらかすように掬い取って間近に持って行ってやりました。すると、チェリーはハッと驚いた顔に変わります。その顔に映るのは興味ではありません。むしろ焦りの表情です。 あなたが問いかけるや否や、チェリーは急に元気を取り戻したのかのように大きな声を出します。 「そこから逃げてニーナ!」 あなたはきょとんとしています。 「早く!」 チェリーは必死な顔をしていますが、あなたは戸惑うばかりです。すると…… 地面がぐらりと波打ちました。体勢が崩れ、よろめいてしまいます。 「ニーナ!」 まったく状況が飲み込めませんが、確かなことは地面が動いているという事。これはまさか、チェリーの言っていた流砂なのでしょうか? しかし、流砂とは水分を含んで脆くなった砂、底なし沼のようなものです。こんなに乾いている流砂なんて奇妙です。 ぐらぐらと揺れる地面をよく見ると、すり鉢状に凹んでいるのが分かりました。まるで洗面台の排水口に吸い込まれるように砂が動いています。 確かテレビで見たことがあります。砂漠の中で待ち構えるハンター、アリジゴク。しかし、これはアリジゴクと呼ぶにはあまりに大きいものです。 とにかくここにいてはまずい。あなたはすぐに引き返しますが、砂はあなたを引きずるように流れていきます。足がとられてよろけ、踏ん張ることが出来ません。 逃げられないなら、倒すしかない。いちかばちか、あなたはステッキを構えました。すり鉢の中心に向けて攻撃魔法を放ちます。 火の魔法、ファイアボール。あなたの得意の魔法であるスターショットを更に強く、大きく、速くした完全上位互換の魔法です。今まで出遭ったモンスターを圧倒してきた必殺の切り札。 大きな火炎の弾が綺麗な直線を描いて飛んでいきます。見事にクリーンヒット。命中の瞬間にスカッとするほど勢いよく砕けました。 しかし、流れる砂の勢いが止まりません。そこまで強力なモンスターだとは思いませんでした。あなたが呆然とするその間も、砂は容赦なくあなたを呑み込みます。 ならば、もう一度!ステッキを構えたその時です。 大きなクワガタのようなのハサミが砂の中心から真上に跳びだしてきました。そしてあなたの身体をガッシリと挟んでしまったのです。 モンスターはハサミであなたの身体を捕まえ、拘束しました。しかしまだ、敗けたわけではありません。 火の魔法にはもう一つ、強力な魔法があるのです。 火の魔法、バーニング。あなた自身の身体から強力な爆炎を放ち、敵の拘束や寄生を強引に打ち破り、同時に大きなダメージを与える決死の魔法です。あなた自身が放つ炎でやけどを負うことはありませんが、その代わり、身に着けている衣服は跡形もなく燃え尽きてしまいます。 強力な攻撃と引き換えに無防備な姿を晒してしまうというデメリットが大きく、普段なら使うことはありませんが、背に腹は代えられない。あなたは決心しました。 この一撃で倒してしまえば反撃は来ない。その後は慎重に行動するしかない。 両腕を頭上で交差させ、力を込めます。体がカッと熱くなるのを感じました。腕を腰まで振り下ろすと同時、瞬間的に強力な炎が体中から噴き出します。爆風は周囲の砂を吹き飛ばしました。 ……しかし、モンスターを倒すには至らなかったのです。それどころか、一瞬驚いて拘束を解きはしたものの、勝利を確信していたあなたはその隙に逃げるという判断に至らなかったのです。 「だめよニーナ!こんな熱い砂漠にいるモンスターだもの、熱による攻撃はほとんど効かないの!」 チェリーに言われ、ハッとしました。確かにそう言われてみればそうかもしれない。これでは、自ら弱点をさらけ出しただけの格好です。なんとかしなければ。 しかし、もう遅かったのです。モンスターは再びハサミであなたを拘束しました。 いまだにモンスターはハサミしか姿を現していません。本体は砂の流れの中心にいるのです。 「ニーナ!」 勢いよく飛んできたチェリーは、あなたを拘束するハサミを引き剥がそうと引っ張ります。しかし小さな彼女の力では不十分です。そこでチェリーは、いったん跳び上がり勢いをつけ、ハサミめがけて飛び蹴りを仕掛けます。その時、少し離れた場所から尻尾と思しきモンスターの体の一部が砂上に姿を現しました。産卵管のようにも見えるそれはぶるっと震えると、何かを砲弾のように飛ばしました。 「うわっ!とっ!」 チェリーはそれに妨害されて、寸でのところで躱しました。よく見れば飛ばしたのはただの小石ですが、腹の中にいったいどれだけの小石を溜め込んでいるのか、次々に打ち出します。せっかくの食事を邪魔されてなるものかと、邪魔者を追い払おうとしているのです。 ただの小石でもチェリーにとっては大きな弾丸です。その内の一発を、彼女はまともに喰らってしまいました。 あなたは心配で思わず声を掛けますが、気を失ってしまったのかその声も届きません。 果たして、この危機をどう乗り越えればいいのでしょう……。 【3】 アリジゴクならぬ「フタナリジゴク」と呼ばれるこのモンスターは、あなたがふたなり魔法少女であることを知った今、久々に罠にかかった獲物を決して逃がすまいと強力に拘束します。ハサミの内側の出っ張りが腰に食い込み、痛みをもたらします。昆虫にしてはとてつもない力で、引き剥がすのは相当な力が必要です。 両手ではさみを掴んでこじ開けようと力を込めます。腰からハサミが浮き始めています。あと少し。あと少しで逃げられる。 それなのに砂の流れはずぶずぶとあなたの身体を沈めていきます。力が入りません。徐々に徐々に、視界が低くなっていきます。このままでは砂で溺れ死んでしまう。 ……しかし、その心配は無用でした。あなたの下半身だけを呑み込み、砂の流れが止まったのです。おへそから下は完全に砂に埋もれてしまい、見えません。 砂は先ほどの柔らかいパウダー状の砂。まるで小麦粉の中にいるようです。普通の砂のようにチクチクと感じる痛みはありません。しかし、抜け出そうにも砂の重みで身体が動かないのです。 このモンスターはいったい何がしたいの?……その疑問の答えが、まもなく訪れました。 ぬるり…と、ふとももの内側に柔らかくてねっとりした何かが這いました。思わず悲鳴を上げてしまいます。 フタナリジゴクは、砂の中で自由に動き回ります。あなたの身体がどんな状態で、無防備なおちんちんがどこにあるか、もう狙いを定めているのです。 いくつもの触手が伸びてきました。砂の中がどうなっているのかまったく見えない状態で、股間を舐りまわされます。おちんちんを撫で上げられたかと思えば、お尻へ。ふとももを這ったかと思えば、クリトリスへ。時には足の指の間や、脛を責めてきます。這いまわる触手が2本あるのか、3本あるのか、どんな形でどこから来るのか。まったく分からないまま続く意地悪な愛撫に小さな喘ぎ声がもれてしまいます。 このくらいなら耐えてやる。あなたは踏ん張って我慢します。 少し触り、撫で上げ、離れていく。そんな責めが繰り返されるうちに、何十本もの触手がそこで待ち構えているような錯覚を覚えます。 裏スジや竿の根元にもどかしい責めが繰り返され、徐々におちんちんは大きくなっていきました。砂の中を掻き分け、快楽を求めようとしています。 複数の触手が同時にその竿に巻き付きました。急な刺激に息をのみます。触手はゆっくりと、手でするようにおちんちんを扱き上げます。 ゴシゴシと何度も何度も執拗に捏ね上げられ、亀頭に絡みつき、撫でまわす。突き出されてしまった淫らなあなたの弱点。もちろん、こんなものは前座にすぎません。今はまだ、処刑の準備を整えているに過ぎないのです。 そして、思わぬところに次の触手が入り込んできました。細い触手が2本か、あるいは3本か。争うようにあなたのアナルに入り込んできたのです。身体がびくんと反応してしまいますが、砂に埋もれて自由が利きません。なすがままにされてしまっています。じっくりと尻穴の中を掻き回され、不気味な快感を覚えてしまいます。 触手でお尻を掻き回されて感じてしまうなんてただの変態だ……。あなたは自分に嫌悪しながら、歯を食いしばって耐えます。 嫌なのに、下品なのに、気持ちいい。感じて甘い声を出してしまう自分が憎らしい。その責めが前立腺を撫でるようにかすめ、ペニスはもう痛いほど勃起してしまっています。触手はおまんこも、クリトリスも嘗め回すように這いました。弱点だらけの股間が全て、モンスターのオモチャにされてしまっています。責められるたびに上半身はビクビクと跳ねます。 まだ、耐えられる……。絶対に諦めない。 あなたは出来る限り冷静に、反撃のチャンスを窺います。このくらいの責めなら何度も受け流してきました。諦めなければ、心が折れなければ大丈夫。あなたはそう確信し、右手のステッキをいっそう強く握ります。 ……しかしそれは、その程度の責めならば……です。そしてあなたは気付いていませんでした。このモンスターがフタナリジゴクと呼ばれる所以を。 その本当の地獄は砂の中をゆっくりと気配を消してじわじわ、じわじわと近づいています。 あなたのペニスに巻き付いていた触手はしゅるしゅると名残惜しそうな一撫でを遺して去っていきました。 違和感がありました。これまでどのモンスターも、精液か母乳を狙ってきたというのに、こんな中途半端で終わるなんて……。 十分に勃起したあなたのペニスは砂の中の暗闇に取り残され、どこから飛んでくるか分からない次の攻撃に戦慄しています。いえ、もしかしたらそれは、期待、なのかもしれません。 …… 不可解な、責めの空白。何が始まるのか分からない恐怖。高鳴る心音が身体を伝わって聞こえます。 ………… ……じゅるり!突如何かにペニスが呑み込まれました。短い悲鳴を上げてしまいます。それはよだれまみれのように粘液をまとい、複雑な内部構造を持つ、フタナリジゴクの搾精管でした。 全く予想できなかった本命の攻撃が今始まったのです。分厚く、非常に弾力のある、柔らかいチューブ状の触手です。それはすぐさまあなたのペニスから目的の魔力精液を搾り出そうと動き出しました。 触手の先端はペニスの根元を捕えたまま、触手をぎゅーっと押し付け、圧縮します。複雑な内部構造が縮み、グチュグチュと亀頭から竿全体を擦ります。 そして、やはり先端はペニスの根元から動かず、縮んだ触手を一気に引き伸ばします。その時にゴリゴリと激しい刺激がペニス全体を襲います。ポンプのように縮んでは伸び、縮んでは伸び、その度にペニス全体が嫌らしく嘗め回されていきます。 今までの焦らし攻めで完全に篭絡され無力化されていたあなたのペニスは、もはやそれに耐えることは出来ませんでした。全ての快楽をありのままに受け入れてしまいます。 地上に出ている上半身は「く」の字に折れ、真っ赤な顔でよだれを垂らしながらの、情けない、大きな喘ぎ声が砂漠に響きます。 グッポグッポと、地上まで音が伝わってきます。それを高速で繰り返され、無慈悲な搾精が行われます。 もがいてももがいても、そこから逃げることが出来ません。このままでは射精させられる。魔力を吸い取られてしまう。 歯を食いしばります。耐えなきゃいけない。射精しちゃいけない。 前後に伸縮を繰り返す搾精孔に変化が訪れます。内部に細い触手が2本現れ、亀頭を舐めまわすように絡みつきました。 短い悲鳴をあげたあなた。手をぎゅーっと握り、砂の地面に押し付けて身体を引っ張り上げようと力を込めます。 チロチロと突っつくように舐めたかと思えば、カリ首に沿ってねっとりと這いまわったり、鈴口を内側からゆっくりと掻き回してみたり、恐ろしく器用な動きで責め立ててきます。 力が入らなくなり身体ががくりとバランスを崩します。左の肘から先で身体を支え、伸ばした右手は助けを求めるようでもありました。 しかしあなたの抵抗など、所詮は無駄な努力だったのです。それをあざ笑うかのように別の細い触手がお尻に潜り込みました。 衝撃と恐怖があなたの全身を襲います。やめて……今そんなところを責められたら!あなたは目に涙さえ浮かべました。その姿は命乞いをするようでもあります。 しかしモンスターはそれこそが最大限の喜びだと言わんばかりにより一層深くまで攻め込みます。そしてあなたの思いも我慢も虚しく、モンスターは「トドメ」を刺しました。 縦横無尽に尻孔で暴れる触手。粘液まみれの触手が肉壁に打ち付けられる度にお腹からの衝撃が全身に、そしてペニスに伝わります。 絶叫、そして激しい射精。 ドクンっ!ドクンっ! ついに射精してしまった。喪失感と解放感がないまぜになっています。 ドクンっ!ドクンっ!まだ射精が続きます。 止まって……!止まって!洪水のようにあふれ出る精液を止めようと必死に抵抗しますが、フタナリジゴクの搾精孔はポンプ運動をさらに強め、根こそぎ奪い取っていきます。足をジタバタともがかせますが、砂の海の中で虚しく泳いでいるだけです。 そうして、ようやく一滴の汁も出なくなったころ、がっくりとうなだれ、荒い呼吸のまま脱力感だけが襲って来ました。悔しい…すごく悔しい。……それなのに、すごく気持ちがよかった。 あなたの精液をフタナリジゴクが漏らさずに吸い上げます。砂の上のあなたは開けっ放しの口からよだれがぼたぼたとこぼれ、砂を湿らせます。それを拭う余裕もありませんでした。 ですが、今まであなたを襲ってきたモンスターがそうであったように、このフタナリジゴクもまた、たった一度の射精では満足するには程遠いのです。腹を満たすまでは、獲物がどんなに泣き叫んでも、気を失っても、狂ってしまっても、本能の赴くままに精液を搾り続けます。 もしこの砂がもっと粗く肌に痛いものであったなら、その痛みが淫らな刺激から目を覚ましたでしょう。このモンスターはきっとそんなことまで計算し、あなたに極上の処刑場をあつらえたのでしょう。そう、すべてはあなたから魔力を搾り、奪うため。 そうしてより激しい快楽を与え、より効率よく魔力を吸い取るモンスターだけが生き残り進化してきたのだとしたら、その研ぎ澄まされた搾精の技に、どうして耐えることなどできるでしょうか。今あなたの目の前にいるのは、あなたに射精させるためだけに生まれた欲望の塊そのものなのです。 フタナリジゴクは啜るような音を立て、あなたの精液を味わいました。その味をいいだけ堪能して、極上の餌だという認識を強めたようです。こんな餌をみすみす逃がすことはないと、すぐに次の搾精運動が始まりました。より強く、より激しく、より淫らに。 搾精孔は前後運動に、時計回り、反時計回りの回転運動を交互に織り交ぜ、狂気に満ちた快楽を与えてきます。 じっとりと濡れそぼったおまんこにも触手たちが群がり、愛液のプールで泳ぐようにいやらしい水音を立てながら陰唇でのたうち回ります。 お尻の穴は緩くなってしまったのか、更に多くの触手が入りこみ、掻き回されています。 背中が弓なりに反り上がり、顔は天を仰ぎます。あまりの快楽に喉がきゅっとなり、悲鳴も上げられません。ほんの一瞬ですが、呼吸もひくっと止まってしまいました。 ドリルのようにぐりぐりと押し込められる肉のオナホールにいじめられているペニス。それをどうすることも出来ない屈辱。気持ちいいと感じてしまう悔しさ。 カンカン照りの日差しが降り注ぐ砂漠に、ゆるやかな風が吹く地上。その砂から下の世界は地獄でした。 また、昇ってきます。精液は爆発がより脆い逃げ道を求めるかのごとく、ペニスの先へ先へと昇ってきます。無理やり搾り出されているにもかかわらず、身体の悦びを正直に表しているのです。理性と快感がせめぎあいます。出したくない。負けたくない。吸われたくない。…でも、叫んでしまうほど気持ちいい。狂ってしまうほど射精したい。 まるでモンスターが下卑た笑いを浮かべて言葉で責め立ててくるような錯覚を覚えます。さあ出せ、悶えろ、狂え、負けを認めろ、お前はもう逃げられない、と。 太陽がまぶしい空、それを見上げたあなたの視界は太陽よりも眩しいスパークが一瞬走りました。 ペニスが大きく脈打ったのが分かりました。そして、洪水のような精液がドクドクと尿道を駆け上って噴き出していく感覚。ペニスを丸呑みにしている搾精孔はきっと、一滴も漏らさずに吸い上げてしまったに違いありません。 モンスターの養分……いや、エサ。人間の尊厳も、魔法少女の誇りも、何もかも呑み込まれていきます。 ドクっ、ドクっ、…と、ペニスは止まりません。どんどん精液を吸い出されていきます。吸い出されている瞬間があまりにも気持ちがいい。そして、怖い。こんな快感は耐えられない。壊れてしまう。自我が消えてしまう。意識が飛ぶ…。その寸前で、どうにか止まってくれました。 荒い息で肩が上下します。もう、身体は疲れ果て、逃げ出す力がありません。最後の望みは、フタナリジゴクが満足して、解放してくれること。それを待つしかありません。 ……しかし 搾精孔がゆっくりと前後運動を再開しました。貪欲なモンスターはまだ、満足していなかったのです。 絶望と、これから訪れる快楽地獄に震えました。いやだ、もうイキたくない…。許して…。あなたの力ない言葉は届きませんでした。 何度射精しても魔力によってすぐに満タンになってしまうあなたの精液が次から次へと吸われ続けました。眼は虚ろになり、髪はぐしゃぐしゃになっても一向に責めが終わりません。 そうして、日が沈み、砂漠に寒々しい夜が訪れた頃にようやく解放されたあなた。 立ち上がれない身体で砂漠に寝転がって、星空を眺めていると悔し涙が浮かびました。 …絶対に、強くなってやる。もう、あんな奴らの餌にはなりたくない。そう、仄かな闘志を燃やしたのでした。